フラッテ解放同盟

概要

主な種族:ヒューマン
所属:ギーク

 バルカムット原理主義により大規模な領地没収が行われた際、失地の回復を主張して組まれた反乱の同盟。フラッテ家の広大な領土没収の際にその家臣らも同様に領土を没収され、全く異なる貴族らの地として再編が行われた。この再編を不当として武力による意思表示を示したのがフラッテ解放同盟である。

 戦争の経験のなかった彼らはその解放手順も単に本来の領主へと戻すといった程度のものでしかなかったため、早い段階で兵站等に問題が発生していた。

理想と現実の狭間で

 兵站の問題を解決したのはダークエルフの傭兵、シュヴァルツ・カッツェだった。戦闘経験豊富な彼らは素人集団のフラッテ解放同盟に戦術と戦略の重要性をもたらした。その結果、戦略的に活動を支えるための拠点が必要と判断され、解放した領土の再編が行われ、一時的にとはいえ多くの領地がオレスト・ガヴラスの所領となった。

 この再編は内部からの反発も大きいものであったが、オレスト・ガヴラスの説得によりなんとか成立した。しかし、旧領を解放したにもかかわらずその領土を統治できない不満は大きく、かといって脱退してしまえばもはや領土を取り戻す当てもなくなるという状況にあったものの不満の解消には至らず、内部の裏切りを産む温床となってしまった。

 また、幸いにして旧領を解放できた参加者らはそれ以上の継戦を本心では望まなくなり、これから解放される者、すでに解放済みの者との温度差は日増しに激しくなっていった。停戦を望むものは密かに集まり、ギークとの裏工作を開始していた。

 理想と現実の狭間で活動する彼らに対して、ギーク側のオージェは離間工作を仕掛け、彼らはそれに乗ってしまった。

壊滅

前哨戦

 シュヴァルツ・カッツェの合流により、フラッテ解放同盟はその勝率を大きく向上させたが、これは同時に停戦の機会を見失う大きな要因ともなった。勝てるという希望はこれから旧領を解放していく勢力には希望となり、密かに停戦を望む側も勝てているのだからと強くは言い出せなかった。逆に言えばシュヴァルツ・カッツェさえ居なくなれば停戦が出来ると考えるものも少なからずいた。

 フラッテ解放同盟と相対していたギークはこの温度差に漬け込み内部工作を開始し、最も停戦を希望していたオレスト・ガヴラスはこの工作に乗ってしまった。オレスト・ガヴラスは停戦派の面々を密かにまとめ上げ、まずはシュヴァルツ・カッツェの雇い主であるダーネオン家当主の謀殺を計画した。この計画は成功したが、代替わりしたダーネオン家は逆に勢いを増し、シュヴァルツ・カッツェも契約を継続した。

 謀殺の計画に失敗したオレスト・ガヴラスは次の手を用意した。シュヴァルツ・カッツェが戦力として大きいのであれば彼らを動かさなければよい、と考え、慣習としてシュヴァルツ・カッツェが動かない状況を利用することにした。旧領の解放は元領主が先頭に立つ取り決めを悪用したのだ。

 フラッテ解放同盟最年少の領主であり、両親がこの戦いで戦死し、悲劇の代替わりを迎えたイリオス・ダーネオンに対する同情の声も大きく、優先的にダーネオン家の領土解放の準備が進められた。

決戦

 決戦の日。シュヴァルツ・カッツェは後方に控え、先陣はダーネオン家が務めた。旧領主が帰還したと領民に喧伝するためであり、これはフラッテ解放同盟の慣習でもあった。オレスト・ガヴラスは後方待機のシュヴァルツ・カッツェ、及び配置した軍を動かさなければダーネオン家は壊滅すると読み、また、シュヴァルツ・カッツェは当然反発が見込まれるが、フラッテ解放同盟の総力で当たれば殲滅できると考えていた。しかし、これは大きな誤算であった。

 狙い通り、ダーネオン家の軍勢は窮地に陥ったが、救援に向かうシュヴァルツ・カッツェの殲滅には失敗するどころかオレスト・ガヴラス自身が人質となってしまっていた。これにより指揮系統を失ったフラッテ解放同盟は混乱に陥り、潰走してしまった。

 その後、指導者であったオレスト・ガヴラスは反乱の首謀者として処刑された。

 一部の残党はオレスティアンを名乗り賊として活動を継続している。

年表

ギーク歴 552年 オレスト・ガヴラスの発起により同盟結成。内乱へ
ギーク歴 552年 ダーネオン家が傭兵団シュヴァルツ・カッツェを率いてフラッテ解放同盟に合流。戦術の伝達により戦力が底上げされる。
ギーク歴 555年 決戦に敗北し壊滅する。残党はオレスティアンへ。

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  • 最終更新:2023-02-03 12:09:30

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