ホーラックス
死の秘密を探る死者の集団
概要
サウロと意気投合したクインが、彼の帰る場所と考えをまとめる機会を用意したもので、徐々に同好の士が集まり規模が大きくなっていったにすぎない。サウロの神格化に伴って共同生活をするものも増えたが、当のサウロ自身はクイン以外と話す機会は非常に少ない。
為政について
根本的には研究者の集まりであるため、政府といった物や政策と言うようなものは存在しない。
構成員の100%がアンデッドでもあるため生活に必要なものが殆どなく、需要があるとしても研究を記録するための紙に相当等するものであったり、実験のための消耗品、設備や空間程度である。
貨幣
それぞれの部屋を押さえたり、消耗品を確保してくる手間賃などのために通貨らしきものは存在するが、全て台帳上で記録されるものとなっている。死者の書を開発した技術の応用で、仮想通貨と同様の原理でこれらは存在している。外部の人間にはこの概念が理解できないため、原則としてはホーラックス内でのみ通用する通貨となっている。
時折アンデッドの財宝として石の板切れが売りに出されることが有るが、これはホーラックス内で通貨をやり取りするために用いている端末兼台帳である。起動しないと頑丈な石の板でしかないため、手にした人間は真価が解らずに頑丈な板切れのジョークとして売却され、人から人の手を渡っている。
本来はホーラックスの団員が不慮の事故などにより二度目の死を迎えた際に埋葬品として保管されたモノや、訪問者に記念品で譲渡したもの等であるが、家庭によってはおばあさん愛用の決して汚れないし傷つかないまな板として全く違う使い方をされている。余談だが、開発に携わったクイン自身は全く違う使い方をされる台帳と、全く違う使い方をする人の発想が面白くて仕方ないため、機能の説明を一切せず時には「石の通貨」などと称してこれら記念品をばらまくことがよくある。
外交
国家と言う認識が無いため国同士の交渉などには興味を持たない。その一方で、自分たちの研究に必要な範囲は確保するため、不用意に畑や家が建った場合は交渉に出ることがある。一時期は交渉の手間を省くため人を意図的に住まわせ縄張りを作らせたこともあったが、逆に人が増える結果となり、必要な実験の範囲の確保が難しくなったため全員を退去させた。
退去の経緯が噂となり、幽霊や化け物が住む土地と誤解されるようになってからは近寄る人も減ったが、あえてそういう地域だからこそと逃げ込んで定住しようとする者もたまに現れる。往々にして罪人ではあるがヤケになっている者も多く、最悪の場合は実力行使がとられる。
貿易
基本的には外界とあまり接触を必要としていないが、それでも消耗品などが必要になる場合もあるため外貨を多少なりとも蓄えておく必要がある。このため、ホーラックスに出入りするアンデッドの中には行商を生業とするものがついでに消耗品を提供したり、外貨を両替したり個人レベルでの貿易らしきものは行われていた。
文化
基本的にはバルカムット帝国のアンデッド文化を引き継いでいる。ただし、サウロがモーゼの伴侶であったため、人の使い捨ては避けるようにルールが定められている。研究者肌のアンデッドが集まっているためか、生きた人間は諸々の維持費が高くコスパも悪いとの認識が産まれ、このルールは比較的スムーズに受け入れられた。
ただし、医学のための実験など実際に生きた人間が必要な場合は例外とされ、最初から使い捨てにされることを合意した人間との契約の下、結果として使い捨てになった死体が作られることはある。この死体は全員の共有財産として以後使役される。
芸術、製造などの技術、あらゆる知識を蓄積しようとする傾向があり、そのための実験を好んで実施するためマッドサイエンティストが揃いやすい。
年表
セティ第?年 | サウロとクインが邂逅。サウロを気に入ったクインが研究の手伝いを申し出、拠点を作成する。 |
セティ第?年 | サウロとクインの研究に興味を持ったアンデッドが徐々に集まり始める。 |
セティ第?年 | 所帯として名前が必要であると考えたクインがホーラックスの設立を提案。団体としての名前を得る。 |
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- 最終更新:2022-03-04 13:37:21