カリコ
太古の現人神を祭った傭兵
概要
救出のため残党が活動したがモーゼにより妨害され、逆にさらに壊滅的な被害を受けるなど不倶戴天の敵とみなしていた。何とか生き延びた3姉妹が独自に暗殺を仕掛けた際、モーゼは彼女らを説得し私兵へと迎え入れ、代償としてカリコの復興の約束と脱出を約束した。
シナイ山との関係
祭祀を取り仕切るにあたり、非常時に嘆願するための異界の行き方や、お供え物、儀式用の楽器演奏の技術や踊り、香木のレシピ、教義などを独占し、これを知るのはカリコの代表の血縁のみとしてその立場をより強固なものとした。これら祭祀の技はその大半が口伝で伝えられていたため、3姉妹がティアマット戦で死亡した際に失われてしまった。
バルカムットとの契約
バルカムットは広すぎる国土の維持、そしてアンデッドが使えない地域での戦闘のため、しばしば傭兵を囲い込むことがあり、カリコもそのような傭兵の一つであった。古くはハッティ討伐に当たり、物資の輸送や重要人物の護衛等に従事した。
奴隷反乱鎮圧ばかりに駆り出された影響で奴隷らからは白い目で見られ、また外国人差別が厳しいバルカムット内では傭兵の立場と言う物は非常に危うく、特に精神面でどちらからも味方と認めてもらえないストレスは大きいものであった。カリコは契約内容の変更を訴えたが受理されず、これが原因で、徐々に命令に従わないなどの悪態が目立つようになったため、セティにより奴隷へと落されてしまう。
3姉妹を報酬とする
カリコには直系の3人の娘がいた。本来であればシナイ山にて司祭を務める立場たる巫女となるはずだった娘らである。逃げ延びたグループにて産声を上げ、カリコ再興の希望を詰め込まれて英才教育を施された。長女フロッシーには人を鍛え、指揮する力を。次女サンディには個人戦を。三女ゼルダには事務作業の教育が施される予定であった。
一方で生き残った3姉妹は再度の暗殺を試みる。フロッシーによる、大人たちの立てた案よりもより綿密に練られ、かつ少数であるために察知されにくい計画、さらに7歳とは思えない身体能力を備えた実行者サンディにより、モーゼは寝室にまで迫られる。モーゼが幸いだったのはサンディが片目であったため遠近感が正確に把握できなかったことであった。最後の最後、とびかかる瞬間に踏切を失敗して攻撃を外してしまう。
運よく攻撃を逃れたモーゼは護衛の死体を用いてサンディを捕縛。口を割ろうとしなかったが、心配になって動いてしまったゼルダが揺らした木々の動きから暗殺者の位置を特定し、3姉妹はモーゼの手により捕虜とされてしまう。
幼い少女3名。大人よりも綿密な計画を立てられるその能力と、妹ですら冷徹に見捨てようとした指揮能力。護衛のアンデッドを数体破壊する快挙を成し遂げた戦闘力。最後の最後にミスはしたが聞けばここまで到達するための偽装を行った器用さ。その全てが自発的に行われたこと。これらすべてにモーゼは感銘を受け、彼女らを護衛にしたいと申し出た。
もちろん反発はされたが、モーゼ自身が自分自身の悩みを打ち明けたこと。そして壊滅させた一派は負傷こそしているが捕虜となった者は全員生存していること。彼らとの面会を許したことなどで、両者の関係は少しずつ好転して行った。
そして壊滅させた一派らとモーゼは密約を結ぶ。
1.直系の3姉妹を報酬とする代わりに、カリコ再興を約束する
2.3姉妹を人質とする代わりに育成方針を引き継ぎ、最高の教育を施す
3.一派も私兵となり、再興まではその他同族の討伐に参加する事
4.同族の討伐時はそれを口実にして散らばったカリコとの交渉をする事
5.再興の際のため、カリコの文化を保全、資料収集に努める事
7.再興後も3姉妹は私兵としてモーゼの力となる事
ゲリラ部隊の一員として
モーゼに乗り換えたカリコは、当時からすでに活発に行われていた反乱に合流し、部隊を訓練するなどの手伝いを行い続けた。カリコの傭兵だった者が今どこにいるかを探し出し、子孫があれば秘密裏に迎え入れ、バルカムット内の強制労働施設に関する地図を詳細に作り上げていった。
この地図は堂々とモーゼの部屋に収められ、人目をはばかることなく広げられた。歴戦の将軍であったモーゼがバルカムット領内の地図と反乱予備軍となっている石切り場に関する地図を持つことは何ら不自然ではなく、王宮関係者は疑問を持たなかった。受け渡しもモーゼが雇った傭兵としてカリコの手の物が行っており、あまりにも堂々としたやり取りに、それが彼女の反乱の計画に関する物だとは気が付かなかった。
シナイ山帰還後
モーゼの導きによりシナイ山に到着してからは、契約に従い、モーゼが力を手に入れるまでの間貸しを行った。ジリスの反乱に際しては、ジリスがカリコを攻撃すると言った言動を繰り広げたため、共通の敵と認識し、モーゼと共闘した。
カリコが保有していた祭祀の手順等については三姉妹が受け継いでいたため、3名の死亡と共に失われてしまった。
解散
祭祀を受け継いでいた3名の死亡に加え、異界を形成していたアンアニの死亡によりシナイ山は急速に風化が始まっていた。それまで押さえつけていた植物や昆虫の侵入が激しくなり、シナイ山は拠点として機能しなくなっていった。
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- 最終更新:2022-04-07 16:25:17